「オーガニック」とは、農産物や食品などが、化学的な農薬や合成肥料を使用せずに、自然のサイクルや生態系を尊重して栽培・生産されたものを指します。
これにより、環境や生態系への影響を最小限に抑えつつ、食品の品質や安全性を保つことを目指しています。また、一部の場合では遺伝子組み換えや合成添加物の使用も制限されることがあります。オーガニック製品は、環境や健康意識を持つ消費者にとって人気があります。
では、アロマや関連商品がオーガニック認証を取得するにはどのような条件があるのでしょうか。
アロマメーカーが製品にオーガニック認証を受けるには、一般的に以下のステップを踏む必要があります。
1. 材料の選定: オーガニック認証を受けるためには、使用する材料もオーガニック基準を満たしている必要があります。農薬や合成肥料を使用していない認定された有機原料を選ぶことが重要です。
2. 製造プロセスの管理: 製造過程でもオーガニック基準を守る必要があります。合成添加物や化学物質の使用を最小限に抑え、環境に配慮した方法で製造することが求められます。また製造だけではなく出たゴミの処理まで規定がある場合もあります。
3. 認証機関への申請: オーガニック認証を取得するためには、認証機関に申請を行う必要があります。各国や地域には異なる認証機関が存在するので、自国や展開先の市場に合わせた認証機関を選ぶことが重要です。
4. 審査と検査: 認証機関は製品や製造プロセスを審査し、実際の製造施設を検査することがあります。オーガニック基準に適合しているかどうかを確認します。
5. 認証取得: 審査や検査が合格した場合、認証機関からオーガニック認証を取得することができます。認証マークを製品に表示することで、消費者に対して信頼性を示すことができます。
注意が必要なのは、オーガニック認証は国や地域ごとに異なる基準が存在することです。そのため、適切な認証基準に合致することが大切です。また、認証プロセスは時間と費用がかかることもあります。
日本のオーガニック認証機関についてですが、農産物(穀物・野菜・植物)のオーガニック認定については、日本では「農林水産省」が管轄しています。
農薬や化学肥料などの化学物質に頼らず、自然の力で生産された食品に対して、国が指定した機関から認証されると、その農産物に「有機JASマーク」が付与されるのです。
化粧品など食品以外のオーガニック製品に関しては、
・オーガニック成分がどのくらい使用されているか?
・化学物質が使用されていないか?
などの定義は実はありません。また、国を代表する認証機関もありません。
日本で「オーガニックコスメ」を販売するにあたっては、有機栽培された植物のエキスを少しだけ使っているだけで「オーガニック」と名乗れてしまいます。
なので誠実なメーカーさんは日本のメーカーさんでも、オーガニック先進国であるヨーロッパの認証を得ていらっしゃるところが多いのが現状です。
ここまで読んでオーガニックだからいい!と全ての物をオーガニックにしますか?
何故、オーガニックとそうではないものがあるかというと、オーガニックにもやはりデメリットがあります。
1.生産コストがかかる
農家さんは大変な労働をしながら植物を育ててくださっています。農薬などを使わずに育てた野菜や植物に、虫食いがあってもあなたは嫌がらず購入しますか?また毎日たくさんの量を食べる子供さんがいるご家庭で、当然生産コストが高い=売値も高い。そんなお野菜を買いますか?
私だったら、野菜の栄養を取り入れようと思うならそれなりの量が必要なので、オーガニックに拘るのは、サラダに使う野菜くらいに留めるかと思います。
2.流通が少ない
日本ではまだまだオーガニック食品は手に入りにくい。毎日の家計を考えるとチョイスしにくい。当然買う人が少なく手間がかかるものは作り手も少ない。日本ではオーガニック食品はまだまだ高級です。
3.長期保存ができない
保存料などの添加物は安定的に私達の食を維持する為に、添加されています。比較的健康被害が少ないものもありますが、全てオーガニックのものには含まれません。
こう言ったデメリットもあります。食品の場合は、家庭環境や、金銭的な物、必要な栄養素の量などを考え、うまくオーガニックとそうではないものを使えばいいと思います。
オーガニックに拘って、食べる量が少なくなるのを私はおすすめしません。健康になりたいからオーガニック。ではなく、健康になる為に選択肢があるならオーガニック。でいいと思います。
さて、話をアロマに移します。
アロマの場合、芳香浴(お部屋に香りを漂わせる)場合は、使用期限を守っていればオーガニックに拘らなくてもいいかと思います。
ただし、私のようにお客様や選手に使用する場合は使うアロマの質も担保したいので、私はアロマもオーガニックを選びます。
香りを楽しむ場合は、オーガニックだから優しい香りとは限りません。物によってはダイナミックな野生的な香りのものもあります。
あなたが誰にどうやって使うのか。コストも含め考えて頂ければと思います。
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